僕たちの花

きついコントラストを作り上げる 陽射しに自分から飛び込む
陽炎の向こうからきらきらと 力強く咲く花だった

夏が終われば散ってしまう 現実は隠して咲き誇る
哀しげに見下ろす夜に うんざりしていた彼女はただ笑って

気付かない振りして注いだ笑顔 少しでも長く咲くようにと
ふらふらと揺れる花に 他に何が出来たんだろう

ようやく掴んだ手を大粒の雨が
抉る時間は少しだとしても
水浸しの世界じゃ生きられないから
折らないで 折らないで


まだ なにも 伝えてない

淡い虹のラインを作り上げる 水滴に遠く遮られ
陽炎の向こうからきらきらと 零れ落ちる僕たちの花
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