灯台守の兎

旅立つ船を見送る陸端の村(フィニステラ)
黎明のさざなみに身を寄せる
導を守る灯台守は 夜風に祈りを乗せる

雲が包む 月は眠り 滴る雨は篝火を溶かす
風は掻き消され 流れた星は灯台へ落ちる

水滴の暗幕の中で 沈んでいた燭台に灯を交わす
帰る為戻る為 変わらずそこへ在る為に

旅立つ船を見送る陸端の村(フィニステラ) 導を守る灯台守
旅人に月を迷い子には星を いつか帰るものに灯を差し伸べる

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