カリフラワー


今聞いてもあたまおかしい
カリフラワーが鈴生りだ
ベランダにみっちみちに詰まってる
カーテンを閉めても開けても
夢じゃないんだ
とりあえずナムルにして食べてみた

思い当たることといえば 枚挙に暇がないのですが
そんなことよりも部屋が青臭く 換気をすればするほど臭ってくる

愛猫が蚊の鳴くような声で鳴いてる カリフラワーに挟まってる
助けたら突然煙が湧いて 変身音が鳴る

ああ愛猫がおじさんになった
胡散臭いカイゼル髭生やしてる
二度見しても目を逸らしても
夢じゃないんだ
「ありがとうお礼にハグをs」戻しといた


私メリーさん今あなたの家の前にいるの 迷子なの
そんなことよりもぼくのひつじさんが どこを探してもいないのです

ああカリフラワーに絡まってる
似たような白いもこもこが纏わり
解せぬ顔で一体化してる
助け出すには
バリカンで丸刈らないと駄目だな

ついでにカリフラワーも刈り取ると 隣部屋の住民たちが発掘される
足の生えた植物とその保護者は 静かに真相を語り始めた

「ぼくの仲間を作るためにぼくの保護者がやりました」
「世界はキャベツとカリフラワーで埋め尽くされました」

そこまでしたならブロッコリーも栽培してやれよ
ズレた指摘の横で心得た猫とメリーが毒手をかざす

(呪文)

そしてカリフラワーに足が生えた
ついでに帽子からも生えてきている
突然出来た仲間たちは
夢じゃないんだ
どうすんだこれ

エゴから生まれた諸々で
階下の花屋と魔王も喜んでる
ほぼ大団円のベランダで
お昼に食べた
ナムルに抱く少しの罪悪感

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